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ユーザー訪問:No.15 株式会社カイバラ

No.15 株式会社カイバラ

機械加工の現場から

[インタビュー](敬称略)
【建築物から機械まで、その心臓部を支える製品群 】

戦後間もない1946年(昭和21年)に創業されていますが、当時はどのような様子だったのですか?

貝原

私の祖父(前会長)が、東大阪市で鋳物を吹く「貝原合金鋳造所」として創業したのが始まりです。当時、大阪の大手自動車メーカーや家電メーカーさんに鋳物を納入していましたが、その頃の技術や材料では、どうしても"巣(ピンホール、空洞)"が入ったりして材料不良が出ます。客先は、そんな品物を返品していては手間がかかるので、間もなく「古い工作機械を譲るから、荒加工したうえで納品してくれ」と言われ、鋳造から加工までの一貫工程がスタートしました。

その後、広島の重工業メーカーとの取り引きが始まり、1963年(昭和38年)に国鉄(現:JR)から橋梁用のベアリングプレートの製造を受注したのをきっかけに、遠心鋳造機を導入するなどして設備を増強。間もなく会社組織に改組して、日本の経済成長に合わせるように事業を拡大したと聞いています。

主にどのような製品を製造していらっしゃるんですか?

貝原

銅合金やアルミニウム合金を素材に、軸受などに使われる摺動部品を製造しています。合金の種類は、求める特性に応じて千差万別で、大雑把に言っても高力黄銅系、アルミニウム青銅系、青銅系、リン青銅系、鉛青銅系・・と多種多彩です。求められる特性というのは、耐焼付性・耐摩耗性・耐食性・強度・靭性などで、製品の使用条件によって、これらの要素を複合的に両立させることになります。

具体的な製品は、(1) 建設機械のシリンダーや油圧機器部品 (2) プレス機械のライナーやブッシュ (3) 橋梁や道路の繋ぎ目のベアリングプレート、これは部材の温度変化による伸縮や振動を逃がす(吸収する)ためのもので、初めて使われたのは新幹線や首都高速道路の橋梁です。それから、(4) 橋梁用の軸受を応用したビルの免震装置。これは昨年(2002年)に竣工した東京の新「丸ビル」に採用されました。巨大なビルの重量を長年にわたって支え続け、しかも地震のエネルギーを柔らかく受け止めるには合金の特性が必要なんです。

それから、(5) エレベータ・減速機用のウォーム・ホイル (6) 大型船舶のプロペラシャフトのシールリング(防水用) (7) ダムや水門などの大型バルブの軸受、これらは鉄では錆びてしまいますからね。そして(8) 成形機械のブッシュやナットなどです。

製品の大きさは¢10〜¢1900、重量は数g〜数t、数量も1個〜10万個と文字通り千差万別ですが、素材はほとんどが専用設計の合金で、心臓部に装着される重要部品ばかりです。それだけに品質には高い信頼性が要求されます。