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ユーザー訪問:No.16 株式会社 和田製作所

No.16 株式会社 和田製作所

機械加工の現場から

5.予期せぬ災害がもたらしたもの
【東海豪雨による浸水被害】

平成12年(2000年)の9月11日と12日にかけて愛知、三重、岐阜などの東海地方を中心に集中的な豪雨が発生した。本州付近に東西に停滞した前線に対して、南大東島付近の台風14号が影響して暖湿流が流れ込み、前線を発達させた結果だった。これによって当地は、1日に400mmを超す記録的な豪雨に見舞われ,名古屋市西区の新川などで十数ヶ所の破堤があったほか、各地で河川が越流し、広範囲の地域で浸水が発生、浸水家屋は愛知県だけで約78,000棟にも上った。

運悪く、この被害地域にはWADAの工場がある西枇杷島も含まれていたのである。12日夜中、堤防を決壊した流れはたちまち工場内に浸水し、据え付けてある機械を一気に呑み込んだ。明けて直ちに復旧作業が開始されたものの、水が完全に引いたのは、まる2日後のことだった。そして、水の後から姿を出した機械は、早くも腐蝕が始まっていた。様々な成分を含んだ泥水が、機械の金属部を蝕んでいたのである。


【苦境に勇気の決断】

損害額は莫大に違いない、いったいどれくらいの損失が生じたのか、想像すらつかない状態だった。茫然自失とは、このことを言うのか・・・。

しかし、典之社長はすぐに我に返った。損害は損害として、一刻も早く立ち直るための手だてを講じなければならない。この際、思い切って最新鋭のマシニングセンタを入れよう。そう決断した背景には、昨今の激しいコスト競争と受注の浮き沈みに対しての挑戦、というこれまで温めてきた思いがあった。最新鋭のNC加工機を導入することで、念願の業務の標準化へ近づけることができる。全社的に技術の共有にもつなげられる。

機種選定にあたっては、CAD/CAMによるデーターからのNCによる一貫切削、そして高精度と高信頼性、さらに航空機用の型や治工具を扱える大型テーブルも必要不可欠な条件だった。

結論が出た。この条件で選ばれたのは「オークマMCR-BII」だった。NCは、「OSP7000M」である。

これは、「オークマユーザー訪問」をご覧になっておられる方なら、きっとご記憶にあると思う、アルミ表面に平面段差3μmの「浮かし彫り」をフライスで加工されている「株式会社いしやま」様が導入されている5面加工門型マシニングセンタである。

あの大型の加工機は天井高を要した。そこで、典之社長は地面を掘り下げて、マシニングを据え付けることを思いついた。かくして、浸水被害から復旧したWADAに新たな戦力が備わった。