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ユーザー訪問:No.20 株式会社シティプラスチック

No.20 株式会社シティプラスチック

機械加工の現場から

金属か、プラスチックか、命運を分けた選択

社長室には、生産の状況が確認できるカメラ映像を映し出した大型ディスプレイが置かれていた。


生産の状況が確認できる大型ディスプレイ

「プラスチックを工作機械で加工するというと不思議そうな顔をされるくらい、殆どの人はそれをやってはいなかったし、これからやろうとする人も少なかったですね」

荒木社長は、14年前をまるで昨日のことのように振り返り、語ってくれた。

「いまでも、これだけの多くの新鋭工作機械を揃えて、プラスチック加工しているところは、おそらくうち(弊社)くらいのものでしょうね」

20代前半にあって、プラスチック加工も金属加工も経験し、そのなかで工作機械についての知識も得た。驚くほどのスピードと高品質加工など、その優れた能力については、誰よりも十二分に知っていたという。

「・・・プラスチック(加工)は金属に比べて需要規模は小さい。一方、金属(加工)は仕事が多くても、同業者がたくさんあって競争が激しい。しかもその加工は難しく、操作一つ誤れば材料が使えなくなるだけでなく、工具も機械も破損する。プラスチック加工なら、同じ機械を使っても刃物は30〜40倍も長持ちする。つまり、加工コストに負担が少ない。また、金属加工は油による汚れが激しく、鉄は熱くて、重い。3Kだから人材確保も難しい。こんなところで敢えて受注競争をしても、並大抵じゃない」

荒木社長は、プラスチックと金属加工の両工場での経験から、プラスチック加工に工作機械を用いることの高い付加価値を悟ったという。


高品質なプラスチック切削加工

起業して間もなく、バブル経済は崩壊し、それまでの生産と消費のバランスは大きく崩れ去った。好景気時代につくり過ぎた生産在庫と冷え込んだ消費、加工現場はたちまち生産調整を強いられた。

工作機械でプラスチックを加工すると腹を括って起業した荒木社長は、起業直後に不況風に見舞われるものの、それは会社を設立すると計画した段階で、すでに予期していたことだったそうである。いわば想定済みの不況だった。

そして、図らずも需給市場の変化は、船出したばかりのシティプラスチックに加勢した。低迷する消費を受けて生産活動は海外での廉価なモノづくりに傾向する一方、国内では猫の目のように変化する消費傾向に呼応して、一段と多品種少ロット・短納期化の生産スタイルが望まれるようになった。このニーズこそ、工作機械でプラスチック加工すると決めた荒木社長の方針にぴったりと符合した。

何も、良い方向へと転ずる考え方と行動力とは、成功する経営者が共通して持ち合わせているものかも知れない。


プラスチック加工をはじめた当時を語る荒木社長