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ユーザー訪問:No.6 株式会社 松本精機

No.6 株式会社 松本精機

機械加工の現場から

1.「技術集積の地に町工場あり」


大都会東京の、板橋区坂下に本社工場を置く松本精機の代表取締役社長 鈴木敏文氏は、『町工場はもっと自らの魅力に気づかなければならない』と、独自のポリシーをもってこれからの町工場のあり方を説く。

町工場の自らの魅力とはいったい何か、そのヒミツを鈴木社長から伺う前に、まず、鈴木社長の率いる松本精機とはどのような会社か、その概要から見てみたい。

板橋といえば、東京23区の中でも北辺にあって、北を流れる荒川をはさんで向こうは埼玉である。ここはかつて、数多くの工場群があった町であり、大規模な住宅地の開発やマンションが林立するようになった現在でも、大手メーカーの工場が幾つもあるなど、都内に残されている有数工業地帯の一つである。

カメラのシャッターを製造していたコパルや、一眼レフカメラの旭光学などは、中高年カメラマニアにはよく知られた名であり、特に「アサヒペンタックス」のブランドをもって登場した一眼レフは、マニアには羨望の的ともいえる一世を風靡した名機だった。それらを世に送り出した故郷がここ、板橋であることはあまり知られていない。

現在、この板橋にも時世の変化は訪れている。相当数の製造業が時代の波に抗しきれず、転廃業が進んでいるのだ。因みに、最近の数字では、平成3年時点で約5,300社あった町工場は、平成13年までに約2,000社が姿を消し、いまや3,200社台にまで落ち込んでいるという。

志村三丁目で下車し、かつての駅前通りの面影を色濃く残す道路を北上し、とぎれたままになっている環八(環状八号線)を横切って、商店街通りを思わせる狭い通りに入り込んで直ぐのところに目指す松本精機はあった。これこそ街に暮らす人々の生活に隣り合わせた場所であり、名実ともに「町工場」である。1階部分が工場となっており、鉄製の外階段を上がって2階へ入り、応接間兼休憩所といった多目的な用途に使われている部屋に入った。