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ユーザー訪問:No.8 ワカシャーエンジン社

No.8 ワカシャーエンジン社

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2.時間通りに、予算内で

新しい工作機械に数百万ドルを投資することのできる工場は稀ですが、ワカシャーエンジン社のプロジェクト管理プロセスから学ぶべき事はいくつかあります。以下は、プロジェクトを時間通り予算内におさめ、問題なく進めるための秘訣です。

・人材 ― 「人材に恵まれていることが我社の強さです。」と製造技術者でプロジェクトリーダーのジム・リバ氏は言います。「4世代にわたって同じ生産ラインで働いている従業員が何人もいるのです。それによって、貴重な製造体験とノウハウを引き出すことができます。」 このプロジェクトでは、各部門の密接な相互協力が大きな成果を上げました。「設計技術、プラント技術、検査、仕入れ、そしてすべての製造部門が関わっていました。」とリバ氏。

・明確な目標 ― リバ氏のチームは、VGFおよびVHPライン向けの鋳鉄クランクケースとオイルパンの複雑な加工工程を改善したいと思っていました。VGFおよびVHPラインは、この会社の3つのエンジンシリーズのうちの2つです。これらのエンジンは、直列もしくはV型で、6、8、12、16気筒モデルがあります。リバ氏は次のように説明しています。「私共はこの様々な形状のクランクケースの加工をより速く自在に行える方法を探していました。かつてないほど大量の生産目標と厳しい競争の下で、受注する全ての型のエンジンについてサイクルタイムを短縮させることが必要でした。」

VHPクランクケースチームは、現行の工程(約16台のマシンと20回のワーク固定)を分析しました。そして、立ち上げるべき新たな設備、オペレータの要件、原材料からクランクケース完成までの実質就業日のサイクルタイムを約50%短縮させるという目標を提案しました。これらの提案は、ワカシャーエンジン社がギヤカバーとギヤハウジング加工用に1997年後半に導入したオークマのMCM-B門形マシニングセンタで達成されたサイクルタイムの短縮時間に基づいています。

これらの成果によって、経営陣はオークマの門形がクランクケース加工プロジェクトにとって正しい選択肢であったと自信を深めました。

リバ氏は次のように言います。「加工作業時間は、マシン統合、自動パレットシャトル、複合ヘッドアタッチメント、およびセットアップ時間の短縮によって82%改善されるでしょう。さらに、年間最大生産量を基に設備の改善によってどれだけの時間が節約されるかを見積りました。そして、ワークを一度固定したら動かさずに多くの加工を行うことでいかに精度向上が見られるかを経営陣に詳細に示しました。」

さらに、彼は次のように付け加えます。「私共は、下調べを完全に行ったことで、明確な投資収益を立証することができ、プロジェクトの承認が得られました。これらの情報を入手して、機種と加工方法を選定するのに6ヵ月から8ヵ月かかりましたが、この時間は最終的に利益をもたらしました。」


この会社の最もポピュラーなエンジンは、中型VHPファミリーです。中型といってもかなりの大きさで、長さは約12フィート、高さは8フィートあります。

リーダーシップ ― リバ氏は、この会社の経営陣の先見性が製造フロアの近代化に成功をもたらしたと称賛しています。「経営陣は、投資を支援する一方で、明確な目標と将来的に市場やビジネスの変化に対応できる能力をプロジェクトに求めました。」リバ氏は、プロジェクトリーダーとして、マシンの設置がスムーズに運んでいるか、チームメンバーや供給業者が計画通りに動いているかをチェックする役割を引き受けました。グループは、多くのなすべきことを抱えていました。新しい機械のスペースを確保するために8台の工作機械を移動させなくてはならず、それらのうちの5台は新たな基礎を必要としました。また、構造上の調整も必要になりました。

「3つのルーフサポート式コラムを取り去って別の補強材を見つけ、既存の基礎を取り除き、ピットを掘削して、新しい機械に適した基礎を構築しなければなりませんでした。セメントトラックを入れることが不可能だったので、各基礎に必要な350立方ヤードのコンクリートを注入する手はずを整える必要がありました。」とリバ氏は振り返ります。 マシンのパレットを地上に配置でき、しかもクレーンのための余裕が取れるように特に神経を使いました。クレーンは、重いコンポーネントを取り扱うために必要でした。

門形マシンの設置も決して容易ではありませんでした。各部は合計40個の木枠に梱包され、18台のトラックで運搬されました。「これらの輸送用木枠をどこに置くかを決めるだけでも大仕事でした。トラックに満載して何便にも分けて運ばれました。」とリバ氏は言います。

各マシニングセンタの組立に1週間かかり、配線、最終芯出し、補機のチェックに3週間かかりました(下記に機械の詳細が示されています)。


1906年設立の同社はエンジンクランクケースの加工にオークマのMCR-BII門形マシニングセンタを導入しました(写真は据付前、据付中、据付後)。

門形マシニングセンタの詳細

最近、2台のオークマ MCR-BII 5面加工門形マシニングセンタがウィスコンシン州ワカシャーにあるワカシャーエンジン社に設置されました。クランクケースの生産サイクルタイムを大幅に短縮し、エンジンメーカーとしての競争力を強化するために購入されたこれらの機械の仕様は下記のとおりです。


・2面APC(2,500mm×4,700mm)
・600mmコラム階上仕様
・6ステーションAAC
・昇降式クロスレール
・180本ATC
・ワーク計測システム
・スルースピンドル・クーラントシステム
・ワカシャー用にカスタマイズされたエジェクタドリル加工用の特殊外部クーラントシステム


制御オプションには次のようなものがあります。

・傾斜面加工
・適応制御(MOPTOOL)
・同期タッピング
・DNC-T
・工具寿命管理